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Sony Handycam HDR-TG1:ソニー ハンディカム HDR-TG1 レビュー
Posted on 2008-05-11 09:32:42 | by: D.M |
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Tags: SONY, HANDYCAM, HDR-TG1, REVIEW, TEST, VIDEO, HD, SAMPLE
Product Name: Sony Handycam HDR-TG1
Company: Sony
Rating: 6
ソニー ハンディカム HDR-TG1 レビュー
コンパクトデジタルビデオカメラといえば三洋、といわれるようになってもう随分になる。最近では、伝統的なビデオカメラを時代遅れの域に追いやるほどの勢いを見せているほどだ(比較的購入し易い価格設定も手伝ってか、Xacti HD1000などは日本で今2番目に売れているモデルにランクインしているのだ)。
そんな中、ソニーは新しいハンディカム HDR-TG1をリリース。三洋が得意とする土俵に上がる決心をしたのか、それとも反撃なのか。そのあたりのニュアンスは置いておくとしても、Xacti HD1000に対抗するモデルとして登場したことは間違いない。どちらかというとXacti HD700を連想させるコンパクトボディ(その分アピール度も劣るような気はする)で、なおかつフルHDに対応していることが最大の特徴だろう。ところで、品質が向上すれば価格もそれに比例するのが世の常。HDR-TG1もその例外ではなく、その販売価格はXacti HD1000の2台分!に相当する。
いずれXacti HD1000との徹底比較を企画することとして、今日のところはまずHDR-TG1そのもののレビューから報告していきたいと思う。
手にした感触
実際に手にした瞬間感じたことは…「おっ、意外とがっしり」。バッテリーも含めて僅か300gという軽量ボディでありながら、凝縮された最新技術が手にずっしりと重ってくるような奇妙な錯覚を覚える。触った感じもいい。チタンボディといい、コーティング加工やプラスチックといい、高級感のある素材が使われているのが分かる。「出かけるときはいつでも一緒」とソニーが胸を張るのも納得、気軽にポケットにも入れて持ち歩けるサイズだ。起動も非常に早く(「クイックオン」モードでの起動の早さは感嘆モノ)、モニターの画質もかなりいい。必要最小限に抑えられた操作ボタンは、扱い易い配置になってはいるものの、実際に使いこなすにはそれなりに慣れる必要がありそうな感じだ。たとえば「静止画/動画」の切り替えスイッチなどは、ズームボタンのようで紛らわしかったりもする。タッチパネルに関しては、高画質液晶であるものの、指の太い男性ユーザーには小さすぎて使いにくいかもしれない。しかも、メニュー画面などはあたかもラビリンス。カメラ任せではなく自分の好みに合わせたマニュアル撮影をしたい、という人には面倒くさいのではないかと思う。
動画撮影モード
撮影し始めた瞬間、大感動 !! 撮影中のモニターの画質のよさに大感動したのだ。残念ながら、フルHD対応の大画面で再生してみて少し夢から強引に覚まさせられたような感覚に陥ってしまう。720に変換しさえすれば、文句の付けようのない高画質なのだが、そうでない限りどうしても画質が劣ってしまうのである。デジタルカメラの画素数競争しかり、ビデオカメラでHD1920といえばだれもが飛び付く魔法の宣伝文句なのかもしれないが、実際には中身が伴っていないのが現状だ。これまでに僕が実際にテストしてきた機材のなかでも、1080対応といっても、本物の1920x1080というよりは、720を調整したものという印象の方が強かった。固定した被写体や、動きの少ないものだとどうしてもあらが目立ってしまい、このHDR-TG1でも同様の印象を受けた。
さて、ソニーの得意中の得意、手ぶれ補正機能はというと…これが、参りました、の一言に尽きる。最大ズームの場合でもボロがでない完璧さで、いかなる撮影状況でもつねに安定した効果に、さすがソニーとうなってしまった。オートフォーカス機能に関してもこれまたしかり。これまでにテストした機材の中で、一番優れているかというと必ずしもそうではないけれど、上位に入ることには間違いない。一度ピントを合わせたら、なにがあってもビクともしない性能を発揮する。さらに、マクロ撮影機能も驚きの高性能だ。ここまでくれば、ビデオカメラを通り越して、顕微鏡の域に達するとまで言ってしまっても大げさではないような気がする。PCのキーボードをズーム撮影した具体例があるので、それを見てもらえれば納得してもらえると思う。
さて、ビデオカメラで「撮影する」のは当然としても、問題はその「後」だ。撮影画像を修正・編集して楽しみたいのが普通なのだろうが、ここで僕はひっかかってしまった。ソニーと松下電器が発表した、デジタルビデオカメラ用の映像信号圧縮規格AVCHD(H.264)を採用、AVCHDコーデック自体に異論を唱えるつもりはさらさらないが、問題はそれに対応した編集ソフトがない限りカメラの性能を引き出しきれないのだ。じつにこれこそが問題の核心なのだけれど、さすがソニーというか、カメラ本体に付属のソフトなしでの作業はほぼ不可能。しかもそのソフト、カメラ本体を接続している状態でのみ、PCにインストールできるようになっている! 特定ブランドに限定されたコーデック、なんていうのはもう止めようよ。みんなが使える、どんな編集ソフトでも対応できる高品質のコーデックの時代はやってこないものだろうか、なんて嘆きたくなってくる。
HD1080i動画テスト例(.zipファイル、368MB)のダウンロードは
こちらから
静止画撮影モード
単刀直入にいおう。このカメラで、「静止画撮影をしよう」なんてたくらみは最初っから捨て去ること! 動画撮影と同時に写真も撮れるし、撮影した映像をあとから切り出して写真として残すこともできる。しかもその方がよっぽどきれいな画像だったりするのである。ひょっとして、自社ブランドのデジタルカメラの売り上げに影響しなないよう、わざとやってるんじゃないかなんて疑念が頭をよぎる。
2016x1134ピクセルの静止画撮影例(.zipファイル、9MB)のダウンロードは
こちらから
Plus:
優れている点
コンパクトボディ
高級感のある素材、心地よい持ち心地
高画質(動画)…ただし720pに処理された場合
暗いところでも正確に作動するオートフォーカス
高性能手ぶれ補正機能(とはいえ、歩きながらの撮影は控えましょう)
Minus:
残念な点
メニュー画面の構成
静止画モードの画質
ソニーのソフトウェアをインストールしなければ使えない(付属ソフトなしでの、ライブ放映は技術的に不可能)
広角などの付属レンズの設定がないこと
Conclusion:
結論
最新技術の結晶でありながらも、世界最小レベルのコンパクトボディを実現。手ぶれ補正機能やオートフォーカスなど、特筆に価する高性能を誇る。画質は確かにかなりいいものの、僕個人の所感としては本物の1080というよりは、調整した720といったところだ。大体、1920x720の撮影モードの設定がないのが不思議でたまらない。静止画モードに関しては、疑問符のオンパレード。動画を切り取ったショットのほうが高画質なんて、自社のデジカメを売るためのソニーの戦略だとしか思えない。
ハンディカムの巻き返しを図るソニー、勢いはあるものの、リーダーの座を奪取するにはまだまだ難関が控えているようだ。(特に編集機能は改良の余地アリ。付属のソフトは、初心者でも使えるような設定になっているが、その分機能そのものが物足りなくなってしまっていることは否めない。AVCHD規格以外のHD映像のエクスポートを試みてみたものの、可能性としては640x480のwmv、あるいは853x480のmpg2と、選択肢は非常に限られているのである。普段僕がパナソニック製のカメラで撮影した映像を編集するのに使っている業務用ソフトを使ってみても、Dailymotionに対応するHDフォーマットに編集することはできなかった。もしだれか、かの問題の解決策でしかも無料の方策を知っている人がいたら、是非教えてください!)。サンヨーXactiシリーズの独壇上となっているビデオカメラ界に新風を吹き込むか、周囲の期待は大きかったけれども、まだまだこれから道は険しそうだ。発表以来現在までに大分価格も下がってきたとはいえ、HD1000 2台分に匹敵するという点もひっかかる。問題の2モデル、徹底した比較研究レポートも後日報告予定。お楽しみに !!